
共同親権は必ず選ばなきゃいけないの?



離婚したら親権ってほとんど母親になるんじゃないの?
共同親権制度について、上記のような疑問に関し、離婚問題を専門とする弁護士が解説いたします。
そもそも「親権」とは?


親権とは、一言でいえば、「子どもの生活や教育など、身の回りのことを決める権利と責任」のことを指します。
例えば、子どもが学校に通うための手続きや、病気になったときの治療方針を決めるのも親権者の役割です。
さらに、子どもが将来もらう遺産の管理や、子どもが社会で生活する上で必要な様々な決定を行う権利も含まれます。
つまり、親権を持つこととなった親権者は、子どもに代わって大切なことを決めていく立場にあるわけです。
これまでの形「単独親権」
現在の日本の法律では、夫婦が離婚すると親権は「どちらか一方の親」に与えられます。
これを「単独親権」といいます。
つまり、夫婦が離婚すると、どちらかが親権者となり、もう一方は親権を失います。
導入の背景、考え方
これは、子どものために意思決定を一本化したほうがよいという考えに基づいています。
そして、離婚の際に親権をどちらが持つかは、夫婦間の話し合いで決めることが基本です。
話し合いが難しい場合は、家庭裁判所が子どもの生活環境や、両親の養育能力などを考慮し、どちらが親権者としてふさわしいか判断を下します。
これまで日本では、単独親権しか認められていなかったため、親権を失った側の親は、法的に子どもに関する重要な決定権を持てないことがありました。
こうした状況は、親子関係や子どもの心情に少なからず影響を及ぼしてきましたと考えられています。
しかし近年、国内外で「たとえ離婚後であっても、子どもにとって両親と関わり続けることが、子どもの不安や孤独を減らすうえで大切なのではないか」という声が高まってきました。
実際、欧米諸国を中心に、多くの国では離婚後も父母が共に親権を持つ「共同親権」が一般的になっています。
こうした世界的な傾向や国内での議論の活発化を受けて、日本でもいよいよ導入されるのが「共同親権制度」です。
日本でも法改正が進み、2026年から、父母が合意すれば離婚後も共同親権を持つことができるようになる見込みです。
共同親権は強制される?


特に、離婚理由が「子どもと元配偶者の関係性の問題(暴力や暴言等)」である方など、「共同親権は強制なのか?」という点にご不安を感じられているかと思います。
結論からお伝えすると、現時点での法案では「共同親権は強制ではなく、選択制」です。
つまり、離婚する際に夫婦が「共同親権にするか」、「単独親権にするか」を選べることになります。
どのように共同親権・単独親権を選ぶの?
基本的には、夫婦の離婚の話し合いで「共同親権か、単独親権か」を決定することになります。
夫婦で話し合い、双方が「共同親権にしましょう」と合意した場合に限り、共同親権が成立します。
話し合い→調停→審判
もし、話し合いで共同親権に合意が得られない場合には、家庭裁判所へ調停を申し立てることになり、調停委員という聞き取り調整役のいる調停で、親権について話し合いを進めることになります。
調停でも話し合いがまとまらない場合は、審判に移行し、裁判官が共同親権か単独親権のいずれとするかを判断することになります。
その際、家庭裁判所が子どもの利益(福祉)を最優先に考えて判断し、単独親権のままとなることもあります。
共同親権のメリット・デメリット
メリット
共同親権の最大のメリットは、離婚後も両親が子どもの成長に一緒に関わり続けられることです。
しかし共同親権なら、親権者としての責任や権限を両親が共有することで、別居親も積極的に子育てに関わるようになり、子どもが両親からの愛情を実感し、心理的な安心感が大きくなります。
共同親権のデメリットとは?
しかし、共同親権には注意すべき点もあります。
親権を共有するためには、離婚後も親同士がしっかりコミュニケーションを取り、子どものために協力できる関係を築く必要があります。
もし、両親同士の関係が悪く、話し合いがスムーズにできない場合、子どもが両親の板挟みとなり、かえって負担を与えてしまう恐れがあります。
どちらかが子どもの教育や生活について協力する関係が構築できていない場合、共同親権のメリットは活かせません。
さいごに
「共同親権制度がまだ導入されていない今、将来的な導入を見据えて、離婚に向けてどのように備えるべきか」と悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。
東京弁護士法人では、共同親権についての疑問やご不安を含め、離婚に関するお悩みをお持ちの方に向けて初回無料相談を実施しております。
離婚問題を数多く解決してきた弁護士が、お客様の疑問やお悩みに寄り添ったアドバイス・ご提案をさせていただきますので、お気軽に東京弁護士法人までお問い合わせいただければと思います。













